このWebサイトについて

このWebサイトは重い精神疾患(統合失調症、双極性障害、大うつ病)を持つ人の地域生活支援に関連する研究の成果を、実践家、当事者やご家族、行政職員など精神保健医療福祉に関わるみなさんにわかりやすく伝えることを目的としています。
支援技法の効果検討や縦断調査とよばれる一定の期間にわたり対象者を追跡する調査の結果について、普段研究活動になじみのない方にもわかりやすく説明・表示をしています。
本Webサイトは下記のような場面で役立ちます。

  • 実践家が提供する支援の根拠を当事者に説明するとき、また支援の振り返りや新しい支援に取り組む際の選択の根拠を知りたいとき
  • 当事者やご家族が受ける支援の根拠や自分の困りごとにどのような支援が有効なのか知りたいとき、また支援の見通しを実践家や行政職員と相談する前に下準備をしたいとき
  • 精神保健医療福祉に関わる全てのみなさんが、研究活動の結果として得られた科学的根拠をふまえて、より良い支援システムや支援方法を作ろうとするとき

日本の各地で地域に合ったより良い支援が展開されるにあたり、本Webサイトが多くの方に活用されることを期待しています。

表の見方

このサイトでは、支援技法の効果をわかりやすく紹介するために、表にまとめています。表の見方について、「運動療法」を例にご説明します。表の項目にカーソルをあてると、説明文が吹き出しで表示されます。

アウトカム/関心ごと 効果
運動療法 VS. 通常の支援

運動療法の効果を調べるために、他のどんな支援技法と比較したかを示しています。
陰性症状

「陰性症状」は、通常の支援に比べて「改善」することを示しています。
改善

4つの表情で、効果のタイプを表しています。
6分間の歩行距離 延長

望ましい効果あり、を示す表情です。
最大運動強度 向上
体重

「体重」への効果は、通常の支援と「同程度」、すなわち効果がないことを示しています。
同程度

効果なし、を示す表情です。
BMI 同程度
研究からの離脱 同程度
陽性症状

「陽性症状」への効果は「不明」、すなわち効果があるかないか、分からないことを示しています。
不明

効果が不明、を示す表情です。
運動療法 VS. ヨガ
精神症状

「精神症状」への効果は、ヨガよりも小さかったことを示しています。
改善度小

望ましくない効果あり、を示す表情です。
生活の質 改善度小
有害事象 同程度

本Webサイトの作成に当たり、下記の方々にご協力いただきました (敬称略、50音順)。

  • 大野 智 島根大学医学部附属病院 臨床研究センター
  • 北澤 京子 京都薬科大学
  • 中山 健夫 京都大学大学院医学研究科 社会健康医学系専攻 健康情報学分野
  • 増澤 祐子 コクラン・ジャパン/東京医療保健大学 千葉看護学部 母性看護学
  • 八巻知香子 国立がん研究センターがん対策情報センター がん情報提供部
  • 渡辺 範雄 コクラン・ジャパン/蘇生会総合病院

本Web サイトは下記の研究費によって作成されています。
厚生労働科学研究費補助金障害者政策総合研究事業「精神保健・福祉に関するエビデンスのプラットフォーム構築及び精神科長期入院患者の退院促進後の予後に関する検討のための研究(19189500)」