生活技能(ライフスキル)のトレーニング
生活技能(ライフスキル)のトレーニング
生活技能(ライフスキル)のトレーニングとは、自立した地域生活のサポートや生活の質の向上を目的に提供されるプログラム群を指しています。
生活技能には、家事、セルフケア、金銭管理など、地域生活を送るための基礎的な技能が含まれます。また、生活上のストレスに対処をする、健康的な食品を購入する、スケジュール管理をする、服薬をする、人づきあいのスキルを向上させる、交通機関を使う、そして将来の計画を立てる、などより複雑な技能も含まれることがあります。
実施方法はさまざまで、例えばデイケアでグループで料理をすることや、支援者が当事者の家に訪問し、洗濯機の使い方を練習することなどが挙げられます。
世界の研究について知る(コクランレビュー) 慢性精神疾患のライフスキルプログラム
基礎情報
対象者 | 慢性精神疾患を持つ人 |
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組み入れ研究数 | 7件 |
研究参加人数 | 合計483人 |
最終検索日 | 2010年6月 |
効果の調べ方 | ライフスキルプログラムを行った場合と行わなかった場合(通常の支援)を比較 ライフスキルプログラムを行った場合と支持的グループを行った場合を比較 |
慢性精神疾患のライフスキルプログラムは何に効果があるか?
アウトカム/関心ごと | 効果 |
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ライフスキルプログラム VS. 通常の支援 | |
生活技能の程度 | 同程度 |
研究からの離脱 | 同程度 |
精神症状 | 同程度 |
生活の質 | 同程度 |
ライフスキルプログラム VS. 支持的グループ | |
精神症状 | 同程度 |
生活の質 | 同程度 |
ソーシャルスキルの程度 | 同程度 |
この表は、ライフスキルプログラムを通常の支援と比べたとき、どの程度効果に違いがあるかを示しています。
また、ライフスキルプログラムを支持的グループと比べたとき、どの程度効果に違いがあるかを示しています。
ライフスキルプログラムは、通常の支援もしくは支持的グループと比べて、生活技能の程度、研究からの離脱、精神症状、生活の質に違いはありませんでした。
支持的グループとは、特別な治療やトレーニングを目的とするのではなく、専門家が当事者の話を聞いて、共感を示したり、励ましたりするグループ活動を指します。
研究からの離脱とは、予定された研究期間が終わる前に、参加者がその研究への参加を取りやめることです。
留意点
ライフスキルトレーニングが慢性的な精神疾患を持つ人々にとって役立つかどうかを判断するためには、厳密な研究計画や十分な研究参加者数をもつ研究から得られる、より確かなデータが必要です。
- [引用]
- Tungpunkom P, Maayan N, Soares-Weiser K. Life skills programmes for chronic mental illnesses. Cochrane Database of Systematic Reviews 2012, Issue 1. Art. No.: CD000381. DOI: 10.1002/14651858.CD000381.pub3.
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